1型糖尿病についての理解を広める活動

発病してみて、この病気で苦しんでいるひとたち、特に子どもたちは、多くの場合夢を追うことを諦めてしまう、ということを知りました。

この病気は、本当に認知度が低いと思います。
「糖尿病」という名前からのイメージで偏見に苦しむ人も多いし、生涯にわたる治療のために経済的な負担も大きくて、患うと、病気と闘うこととただ生きていくことで精一杯になってしまいます。自分自身もなんとか選手として生きることに必死でした。
現役中に中西庸 さんと出会い、自分の人生を書籍にしていただいたことで、わずかでも1型糖尿病の情報を広めるために役立てたことは幸運でした。
今はとにかくこの病気のことを沢山の方に正しく理解していただき、病気と闘っている人たちが少しでも人生を楽しむことができる社会になることを望んでいます。

この思いは引退した今でも僕の全ての活動の原動力となっています。

※書籍に関する情報はこちら
1型糖尿病とは■

1型糖尿病(IDDM、インスリン依存型糖尿病、小児期に起こることが多いため小児糖尿病とも呼ばれます)は、主に自己免疫によっておこる病気です。
自分の体のリンパ球があやまって内乱を起こし、自分自身のインスリン工場、膵臓のランゲルハンス島B細胞、の大部分を破壊してしまうことで発病します。
生活習慣病でも、先天性の病気でもありませんし、遺伝して同じ家系の中で何人も発病することもまれです。
主に子どもに起こる原因不明の難病であることに加え、治療を厳密に行わないと心臓、腎臓、眼、神経等の病気が発症しますので、患者本人の苦痛はもとより、患者家族にとっての精神的、経済的負担は多大なものとなっています。
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